コーヒーに詳しい方ならご存知かとおもいますが、コーヒーにはお米やジャガイモの様に、様々な品種があります。
その中で日本で注目を集めているのはゲイシャと呼ばれる品種。
その他にも、ブルボンやティピカなどが日本でよく目にする品種ではないでしょうか。
一方コロンビアで一般的なのは、カスティージョ・コロンビア・セニカフェ1。
コーヒーに詳しい方でもこれらの品種を知らない方は多いと思います。
先程述べたゲイシャ・ティピカ・ブルボンは在来種とよばれ、いわゆる血統書付きのコーヒーなのに対し、
この3品種はコロンビアのコーヒー研究所Cenicafeで開発された交配種。

コーヒーの木をダメにしてしまうサビ病という病気に強く、生産量が多く、背が高く育たないという特徴があります。
在来種は手間隙かけて世話をしてあげないと生産量は少ないですし、サビ病にかかったらその木はもうアウト。
また背が高く育ちすぎる為、山の斜面にあるコロンビアの農園には不向きなのです。(はしごは使えないですし作業効率が落ちます)
これらの交配3品種は、いわばコロンビアの農家が安定した収入を得られる為に開発された品種なのです。
コロンビアのコーヒー生産組合もこれらの品種を植える事を勧めており、種を安く提供してくれます。
問題なのは交配種は在来種に比べ味のクオリティが劣るとして知られてしまっていること。
確かに分かりやすく一言で言ってしまえば「在来種の方がおいしい」と言えるでしょうが、それは交配種がおいしくないという意味ではありません。
ただ品評会での審査となると、やはり上位にあがるのは在来種のコーヒー。
また、あまり聞き慣れない品種名のため、バイヤーも避けがちです。
その為、交配種ばかり栽培している大半の小規模農家は海外との直接取引の機会をなかなか与えてもらえないのが現実です。
たとえ交配種であっても、美味しいコーヒーがどんどん日本に輸入され、支払われたお金で在来種の種を買い、更に美味しいコーヒーを作れる様になる、という流れができればいいなぁーと思います。
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