『サングロウンコーヒー』と『シェイドグロウンコーヒー』って聞いたことがありますか?
2つの違いは栽培方法の違いにあります。
サングロウンコーヒー

サングロウンコーヒーとは、太陽の日をたくさん浴びて育つコーヒーです。
コーヒーの木に影がかからない様、土地を大きく切り開き栽培されます。
・メリット
・実が熟すのが早い
・生産量が多い
・森林伐採
・生物の住処の減少
・化学肥料や殺虫剤の使用の増加
その名の通り太陽をがっつり浴びるため、土が焼けてしまい、それを補うためにたくさんの肥料を要します。
環境への悪影響などのデメリットがある一方で、生産量が多いことと短期間で収穫できることから収穫量を増やしたい農家に好まれる栽培方法でもあります。
シェイドグロウンコーヒー

シェイドグロウンコーヒーは、サングロウンコーヒーとは反対で、コーヒーの木を木陰で育てる栽培方法をとります。
・メリット
・化学肥料の使用量を大幅に削減できる。
・コーヒーの甘味が増す
・鳥が巣を作ることができる
・環境保全
・実が熟すのに時間を要する
・サングロウン栽培に対して生産量が少ない
シェイドグロウンコーヒーのコーヒーチェリーは木陰でゆっくり熟すため甘味が強いのが特徴。
木から落ちた葉が土を守り肥料の役割を果たすので、化学肥料や農薬の使用を極力抑えることができます。
環境に配慮した栽培方法である一方、生産量と収穫までのスピードはサングロウンコーヒーに劣ります。
シェイドグロウンコーヒーの見分け方
上の述べたメリットデメリットをみると、シェイドグロウンコーヒーを選ぶことが美味しく環境に優しいコーヒーを選ぶコツだということがわかると思います。
では、どうすればそのコーヒーがシェイドグロウンコーヒーだと知ることができるでしょうか。
スーパーマーケットなどで購入する場合には、パッケージに環境保護やオーガニックを謳っているものを選ぶといいでしょう。
また、レインフォレストアライアンスと呼ばれる認証は、持続可能な農業基準の要件を満たしている商品にのみ記載が許されています。
↓このマークを探してみてください。

そして、たとえ認証をとっていなくても、おいしいコーヒーの為や環境保護を理由に木陰でコーヒーを育てている農家はたくさんあります。
お気に入りのコーヒー屋さんがある方は、お店の人に聞いてみるといいかもしれませんね。
これからのコーヒーの選び方
今世界中で環境に対する動きがありますが、中でもコーヒー界では『2050年問題』という言葉が話題になっています。
急速にすすむ気候変動の影響で2050年にはコーヒーが栽培できる農地面積が今の半分以下になってしまうというものです。
これらを食い止めるには、生産者と消費量の双方の心がけが必要になってくると思います。
生産者の中には2050年問題どころかサングロウンコーヒーが環境に与える影響を知らず、生産量を増やしたいという気持ちだけで木を切り倒し、コーヒー栽培をしている生産者も少なくありません。
生産者には2050年問題をはじめ、サングロウン栽培が環境にどう悪影響を及ぼすのかを説明し改善を促し、消費者はそれらの農家をサポートすることによって、環境にやさしいシェイドグロウンコーヒーコーヒーのニーズを増やすことができるのではないでしょうか。
今当たり前に飲めているコーヒーが、これから先もずっと今のようにあるためにも、シェイドグロウンコーヒーの存在をもっとより多くの人に知ってもらえればいいなと思います。
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