数日前、この動画をツイッター内でリツイートしたんですが、誰からも反応がなかったんです。
元の動画に対するいいねも1000に届かない程度しかなく、とても驚いたと同時に日本の環境問題に対する意識の低さに少し悲しい気持ちにもなりました。
私は環境問題に関心があるので、ツイッター内でも関連したツイートをしたり、RTをしたりするのですが、他のツイートと比較するとリアクションがびっくりするほど少ないんです。
ちなみに先ほどのグレタさんのスピーチ、英語やスペイン語では様々なSNSで拡散されています。
毎週通っているコーヒー講座でも、「欧州ではコーヒーを買い付ける際に、環境に配慮されているかが重要視されるが、中国・日本・韓国は環境問題に対する関心が少ない」と講師がはっきりと言っていました。
(しかし韓国に輸出している農家のオーナーは、「韓国は最近その点において変わりつつある」と否定していました)
そして、2018年に行われたG7サミットでは、プラスチックゴミの削減やリサイクルの促進のために提案された「海洋プラスチック憲章」に日本とアメリカだけ署名しなかったのをご存知でしょうか?
先進国と言われている日本ですが、国民の意識や環境に対する配慮は他の先進国に大きく遅れをとっているように感じます。
危機感が少ない日本人
テクノロジーの国、日本。
ロボットだったりタッチパネルだったり、最先端の機械が身近にあり、最新の物がかっこいいという傾向があるせいか、山や川のような自然に対する意識が低いように感じます。
私も日本にいる頃は新しいiPhoneが発売されればすぐに買い、打ちっ放しのコンクリートの家が近代的でかっこいいという価値観を持っていました。
テクノロジーは生活を豊かにしますし、医療の発達などには欠かすことができない技術ではありますが、そちらに目が向きすぎていて、「水は蛇口をひねれば出てくるもの」「ノートは店で売っているもの」「食べきれなかったご飯はゴミ収集車が持って行ってくれるもの」のような感覚が生まれてしまっているように感じます。

日常的にコンクリートに囲まれて、スクリーンに向かう時間が多くなることによって、森や海が自分たちの暮らしと繋がっていることを忘れてしまっている人が多いのではないのでしょうか?
また、プラスチックストローの廃止の話題や、プラスチックストローを飲み込んでしまった動物の画像などが出回っていますが、それに対して「日本ではストローは燃やすから」とリアクションしている人を度々見かけます。
確かにストローなどのゴミを海に捨てずにゴミに出して燃やせば、亀やクジラの胃の中に直接入ることはなくなるかもしれませんが、燃やされたゴミは炎と共に跡形もなくなるのでしょうか?
いえ、燃やしたゴミは灰として残り、埋立場に埋められます。
また不燃ゴミも埋立場に埋め立てられるのです。
これって環境にいいですか?たとえ海にゴミそのものが流れなくても、私はこれでいいとは思いません。
また、日本はプラスチックゴミをリサイクルしているからという声もありますが、それは本当でしょうか?
これまでに世界で生産されたプラスチック製品約90億トンのうち、リサイクルされたのはわずか9%」だという。 日本の環境省のデータによれば、日本のプラごみのうちリサイクル率は60%で、残り40%は可燃物または不燃物として焼却処理や埋立処理をされる。
http://j.people.com.cn/n3/2018/0730/c94476-9486046.html
注意しなくてはならないのは、リサイクルされる60%のうち、かなりの部分が日本国内でリサイクルされるのではなく、発展途上国に輸出されるという点だ。
http://j.people.com.cn/n3/2018/0730/c94476-9486046.html
いかがでしょうか。
私はパーマカルチャーに出会って環境問題に真剣に向き合うようになるまで、日本のゴミを海外に輸出していることは知りませんでした。
発展途上国に輸出される日本のゴミ
先進国ではゴミの処理の規則が厳しく、コストがかさむため、日本のプラスチックゴミ(資源ごみ)は規則のゆるい発展途上国にゴミを送り込み処分してもらっています。

これらの国のゴミの輸出先は主に中国でした。
1980年以降、ゴミを輸入し続けてきた中国。
受け入れたゴミを加工して使用したりもしてきましたが、中国でも環境汚染問題が騒がれるようになり、2017年にはプラを含む24種類のゴミの受け入れを一切禁止することを発表しました。
翌年には更に16種類のゴミの受け入れを拒否することに。

ゴミの捨て場をなくした日本を含むゴミ輸出国は、次のゴミ捨て国として東南アジアの国々に輸出を始めました。
しかし、東南アジアの国々は中国より面積が小さく、これらの国がすぐにキャパシティオーバーになることも目に見えています。
先進国が近頃プラスチックゴミの規制に力を入れ始めたのも、これらを考慮してのことではないでしょうか。

自分さえ便利に生活できればそれでいいの?
環境汚染が悪化の一途をたどっていることはみなさんご存知だと思います。
では、なぜ何もしないのですか?
南極の氷河が溶けている映像や、海がゴミでいっぱいの画像を見て、心を痛める人は多いと思います。
でも実際に行動に移す人はそのうちの何割でしょうか。
私の想像の話ですが、どこかで他人事のように感じているのではないでしょうか?
氷河が溶けても職を失うわけでもないですし、海が汚れても自分が死ぬわけではありません。
「環境問題は大変だけど、便利さには勝てないし、私たちが生きている間は特に大きな問題はないだろう」といったところでしょうか。
みんながみんなそんな考えを持っていたらどうなるでしょう。
環境問題は悪化の一途をたどります。
『環境に優しい生活』は全然難しくない
ここまで読んでくださった方、一度自分の生活を振り返ってみてください。
地球のためにできることはいくらでもあります。
・カフェでアイスカフェラテをオーダーしたけど、ストローを使わずに飲む。
・スーパーでは個装されていない野菜を買う。
・食べ残しはラップにくるむのではなくタッパに保存する。
・買い出しは車ではなく運動も兼ねて自転車で行く
・レジ袋は断る
・パン屋さんでは個装せず袋一つにまとめてもらう
・紙のDMを断る
・お肉を食べる頻度を減らす(肉をたくさん消費すると森林破壊につながります)
などなど・・・
あげたらキリがないほど、日常生活でできることは山のようにあります。
日本でもウナギが絶滅の危機にさらされてから、丑の日にウナギを食べるのをやめる人が現れ始めました。
でも、絶滅寸前に焦って行動を起こしたところでもう遅いのです。
環境問題もこれに同じ。
ギリギリのところまで追い詰められてから、さぁどうしようではもう手遅れです。
自分の子供が親になった時、自分の孫の世代から
『おじいちゃん・おばあちゃんの時代に何もしなかったから地球はこうなってしまった』
と言われない様、美しい地球がゴミでいっぱいになる前に行動を起こしましょう。

参考文献:https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20180716-00089455/
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