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コーヒーを何がなんでも摘み切らないといけない理由

コーヒー

こんにちは。

朝から雨で仕事にならないのでブログを書こうと思います(=゚ω゚)ノ

 

前回翻訳した記事、こんな一文で始まります。

「コロンビアのコーヒー農家達は、コーヒーチェリーの一部が木に残ってしまう事を恐れている。」

これって栽培してる人じゃないと分かんないよなぁー…と思いながら訳しました。

『全部収穫して少しでも収入の足しにしたい』という意味だと思われるかもしれませんが、そうではないのです。

 

コーヒーの木にコーヒーチェリーが収穫されずに残るとどうなるでしょうか。

コーヒーチェリーは他の果物と同じなので、ずっとそのままにしておけば完熟を通り越して腐って地面に落ちます。

そうするとどうなるか。

コーヒー豆を食べるコーヒーベリーボーラーがどんどん繁殖するのです。

(http://www.cesvver.org.mx/broca-del-cafe-hypothenemus-hampei/)

コーヒーベリーボーラーは数百の卵を産むので、そのままにしておくと次の収穫で採れるコーヒー豆は虫食いだらけになってしまい、壊滅状態に。

農家が恐れているのはそれなんです。

コーヒーチェリーは一斉に赤くならない為、収穫時期内に何度も何度も同じ木に収穫しにいかなければなりません。

AとBのロットがあったとして、Aを摘んでいるうちにBの実が熟れ始め、Bに移行したら今度はAが熟れ始めるといった感じ。

コーヒーピッカーの人数が足りないと収穫が追いつかず、収入が減るだけでなく、取り損なった実が地面に散乱しコーヒーベリーボーラーの繁殖の原因になってしまいます。

ロットAを摘み終わってないのにBが熟してきた!ってなったらもう終わりです。

私たちが農園の規模を今以上に大きくしないのはそれが一番の原因。

コーヒーピッカー1人見つけるのにも苦労している私たち。欲張ってたくさんコーヒーを植えると、収穫しきれず全体のコーヒーの品質を落とすことになってしまうので、少量をしっかり管理することにしました。

 

ちなみに、収穫期が終わったら必ずRepaso呼ばれる作業をしなければいけません。

Repasoは地面に落ちているコーヒーチェリーを一つ一つ拾い上げる作業。

コーヒー畑の面積が広いと、この作業は一苦労です。

私たちはRepasoをしっかりやる時間がとれるか分からない為、摘みながら拾ってます⊂(^ω^ )⊃

摘んでいる時に手から溢れてポロっと落ちても必ずひとつ残らず全部拾います(`・ω・´)


コーヒーベリーボーラーは乾季に活動が活発になり、気温が高くなると繁殖しやすくなります。

現在、地球温暖化によって気温が上昇しているので、今品質のよいコーヒーが採れている農園も将来同じ質のコーヒーが採れるか分かりません。

また、異常気象で雨が降らないということが続くと、それもコーヒーベリーボーラーの繁殖による品質悪化の原因に。

知れば知るほどコーヒーって本当にデリケートで手がかかる作物だということがわかります。

幸い、コロンビア研究所では気候変動を見据えたコーヒー研究が進められており、農家はどのように対応すればいいかの指導も行っています。

高品質なコロンビアコーヒーをいつまでも楽しんでもらえるように、農家は試行錯誤して頑張ってますよ(`・ω・´)

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