こんにちは。
雨季にはいったと思ったら、また雨が降らなくなりました。
植えたばかりのコーヒーの木がちゃんと根付くか心配です。
山の斜面にコーヒーを植えるのって結構大変なんですよね。
雑草で覆われていてカットバックした短い木の幹が見えず、思いっきり脛をぶつけたり、雑草ですべって滑り落ちたり…
脚はアザだらけの傷だらけです。
さぁそんな我が家のコーヒー農園の一部を見てみましょう。

もう一枚、タリーズコーヒーのHPに掲載されている農園の画像も載せます。

みなさんは2枚の写真を見て何を思いますか?
私たちの農園の写真を見て、「草取りちゃんとしなよw」と思いますか?
私はコーヒー農園の建て直しはじめたばかりの頃、下の写真の様な農園が「いい農園」だと思っていました。
『雑草=悪』といった先入観があり、雑草がはえている畑は手入れをする余裕がない畑でみっともないと思っていたのです。
実際にはどうなのでしょうか。
雑草のメリット
先に答えを言ってしまうと、雑草を残すことのメリットはたくさんあります。
土の保護
土にはたくさんの微生物が住んでいます。
それらは土の栄養となり、おいしいコーヒーを作るには欠かせません。
ただ直射日光が当たることによって微生物は死んでしまいます。
雑草で覆うことによって土を日光から守ることができます。
保湿
雑草は水分を保つことができます。
寒暖差が激しい山では、雨が降らない乾季でも、温度差で露が着きます。
その露がコーヒーをカラカラの状態から守ってくれるのです。
生き物の住処をつくる
バッタやてんとう虫、名前も分からないような昆虫たちが雑草の中でたくさん生息しています。
彼らの住処を奪ってまで、雑草を全て排除するメリットはあるのでしょうか?
またその昆虫の中にはコーヒーの木にとって害虫となる虫を食べてくれる昆虫もいるんですよ。

土が流れていくのを防ぐ
雨季になると連日雨が降ります。
たまに土砂降りの雨が一晩中続くことも。
山の急斜面に位置するコロンビアのコーヒー農園。
支えてくれる植物の根がなければ、あっという間に土は流れていってしまいます。
土砂崩れとまではいかなくても土が削られ根が丸出しになってしまったり、肥料を与えても雨で流されてしまったり。
それを防いでくれるのが雑草の役目でもあるのです。
雑草がないことのデメリットは?
ここまで読めば、雑草がないデメリットもうお分かりかと思います。
更に、雑草を駆除するためには手では到底追いつかない為、除草剤を使用する必要があります。
除草剤は土を殺し、人間への健康被害ももたらします。
雑草がない畑は見た目もよく歩きやすいですが、それ以外のメリットはあまり見えないように思います。
大事なのは雑草コントロール
今日は雑草についてざっくり書きました。
実は、雑草の中にも残すべき雑草と取り除くべき雑草があり、役に立たない雑草だけを排除し、その隙間にいい雑草を生やすというコントロールがコーヒー栽培の鍵になるんですが、その辺の話はまた時間があったしますね。
雑草のネガティブなイメージが少しでも払拭されればいいなと思います。
ではではHasta luego!
注)冒頭に載せたタリーズコーヒーの写真はブラジルの農園です。
ブラジルは機械収穫が主なため木と木の間を大きくとり、その間を機械が通過するようになっています。
コロンビアとは栽培方法が全く異なるので、この農園が良くない農園だということを意図している訳ではありません。
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