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ラテンの家族の一員になるという苦行

コロンビア

コロンビアはとても良い国です。

特に私の住んでいる地域は人も陽気だし、気候も最高。

公共交通機関がしっかりしている上に、各ブロックごとにお店がある為、車がなくても全く不便しません。

ザ・住みやすい街。

老後を過ごす為や移住するのには本当にもってこいの場所です。

ただコロンビアの家族の一員として生活するとなると話は別。

今日はコロンビア人の家族として1年生活してみて感じたラテン家族の洗礼をまとめてみたいと思います。

※これから書くのは私が経験した事であり、それがコロンビア全ての家庭に当てはまるとは限りません。

 

家族の規模が半端じゃない

まずびっくりするのが家族の多さ。

彼のお母さんは8人兄弟。そしてそれぞれに大体3人前後の子供がいます。

従兄弟だけでも大人数。更にみんなの配偶者や子供を合わせるとそれだけですごい人数になります。

集まるよーと声をかけるとサクッと集まる人数は約40人。

ラテン家族は家族で集まる事が大好きなので、彼の実家に住んでいた時も、毎日誰かが遊びにきていて賑やかでした。

はじめの頃は誰が誰だかわからず、家系図を作って頭を整理したものです・・・

 

家族が長期間旅行!?大事件だ!

ラテン系の家族の絆の強さは日本人の想像を絶します。

私が初めて一人でコロンビアに出かけた時も、スーツケースを引きずって一人で空港まで行きましたし、帰りも最寄りの駅まで一人で帰りました。

こちらでは家族が数週間旅行に行くとなると大騒ぎ。

家族でマイクロバスを貸し切ってみんなでお見送りに行きます。

空港では別れを惜しんで家族が大号泣。感動的なお別れ・・!っていってもたかが1、2週間の旅行なんですけどね。

お迎えも超大規模。同じようにみんなでバスで迎えに行きます。

どこの家族もそんな感じなのでコロンビアの国際線の出口はいつも大賑わい。

風船やクラッカーを準備し横断幕を持って待っていたり、変装して歌とダンスでお迎えしたりします。

家族の絆の強さに驚きつつも、誰かが旅行から帰ってくるたびに空港に連れて行かれ、毎回感動の再会の瞬間のビデオ撮影を任されるこちらとしては正直疲れてしまいます・・・

 

短期の旅行ならそんな大騒ぎしない?甘い甘い

短期の旅行となれば家族総出でお見送りはないにせよ、どこからともなくおばさん達が集まってきて持っていく荷物のチェックが始まります。

「このTシャツ持っていくの?もっといい柄のやつあったじゃない!」

「帽子が入っていないじゃない!ジャケットも一応持って行きなさい!」

まるで子どもの遠足です。

空港に向かおうとするとみんながタクシーを呼んでしまい、数台のタクシーが到着してしまう事も珍しくありません。

家を出てから空港についた頃に、ママから無事に空港についたかの確認の電話があり、目的地についてからも電話。

これから何をするのか、どこに行くのか、家族が行った事があるところなら「ここには絶対行きなさい!」とアドバイスまで、とにかくひっきりなしに電話がかかってきます。

先日ハネムーンで旅行に行きましたが、常に姑の影を感じながらのハネムーンで電話が鳴るたびにため息が出ました・・(・ω・`)

 

一人旅!?ダメダメみんなで行きましょ!

私がまだホームステイしていた頃、一人でコロンビアの都市を回ろうとしていました。

「◯◯に行きたいんだけどどう行けばいい?」とホストマザーに尋ねると「今度娘が行くって行ってたわよ!一緒に行きなさいよ!一人はさみしいでしょ?」と。

一人でコロンビアにコロンビアにきた時も「親は何も言わなかった?!一人なのに?」と。

思い返せば一人や少人数で旅行に行くコロンビア人は周りにいません。

最低5人くらいの規模でいつも出かけているように思います。

旅先でも海外からの旅行者は、一人か二人で人が少ないところでリラックスしているのに対し、コロンビア人は人が集まるところに行ってワイワイしているイメージがあります。

一人旅ばかりの私はきっと孤独でさみしい奴だと思われているに違いありません。

 

急いで急いで!!!

世話焼きなコロンビア人。

いつも私たちを気にしていろいろと急かしてきます。

「早く支度して!!あと5分で家出るよ!」と言われ、慌てて5分以内に準備したのにもかかわらず、当の本人はのんびりお化粧中、というのもよくあること。

先日、両親がコロンビアにきており、彼と4人で旅行に行くことになったのですが、彼のママが散々急かしておきながらギリギリになって「旅行用の靴がないわね!買いに行きましょ!!!!」と行って彼を靴屋さんに連れて行き、結局飛行機に乗り遅れるという事件がありました笑

彼らの時間の感覚には日々振り回されています・・

 

みんなで!楽しく!

コロンビア人とみんなで集まるのが大好き。

連休があれば家族で集まってご飯に行ったり旅行をします。

沈黙なんてタブー。みんなで大きな声で話して笑ってとにかく賑やかにします。

たまに巨大なスピーカーで音楽をかけ、歌って踊って感情が高まって泣いたりして・・・

私から言わせるとそんな家族の集まりはカオスでしかありません笑

大きな声と笑い声で頭痛がするので違う部屋に一人で移ると協調性がなくてすぐ孤立したがると言われるし・・一体どうしたら・・・

 

コンパルティール!

コンパルティール。日本語では分け合うという意味になります。

自分のものもみんなで分け合うのがルール。

以前、2週間家を開けた事がありましたが、帰ってきたら私のシャンプー、日焼け止め、歯磨き粉が全部すっからかんの状態で残っていました。

そうです、ここでは「自分のもの」なんて存在しないに等しいのです。

必要としている人がいれば分けてあげましょう。とてもいい志ではありますが、自分のために買ったものを好き勝手使われるのはあまり気持ちがいいものではありません。

この前結婚祝いとして父にたくさん工具を買ってもらいましたが、きっと誰かに貸さなきゃいけないんだろうな・・・大切に使ってもボロボロになって付属品とかなくなって返ってくるんだろうな・・・。゚(゚´Д`゚)゚買ったら負けな気すらしてきました笑

 

結論:しんどい

一番はじめに言いましたが、コロンビアはとてもいい国です。

みんなで助け合ったり家族の絆が深かったり、とってもいいことなんですが、私は「人に迷惑をかけずに自立しましょう!」の日本で育ったので、このラテンの真逆な価値観がなかなか受け入れられず、正直今のところ『しんどい』の一言につきます∠(゚ω゚)/

まだ在住2年目。いつかは慣れることを信じてのんびりやって行きたいところです。

コメント

  1. […] […]